その他
いびきがひどい
いびきがひどい場合には、呼吸での空気の通り道になる鼻からのどのどこかが狭くなっていることがほとんどです。
鼻が原因の場合には風邪やアレルギー性鼻炎などで鼻の中が腫れて鼻がつまるときにおこることが多いですが、起きている間には鼻がつまる症状は無く寝ている間だけ鼻の中が狭くなっていることもあります。
のどが原因の場合には風邪のように一時的にのどが腫れて狭くなっていることもありますが、いびきが続いているお子さんの多くは鼻の奥にあるアデノイドや口の奥にある扁桃腺が肥大しています。成人では、子供の頃から扁桃腺が大きいままのこともありますが、のどに脂肪がついたり加齢・飲酒・疲労などによってのどの筋肉がゆるんだりしてのどが狭くなっていることもあります。また、仰向けに寝ることで舌がのどの奥に落ち込むため更に狭くなり症状が悪化しやすくなります。
いびきがひどい場合には、途中で息がとまる無呼吸の状態が無いかどうかを周囲の人がチェックしなければなりません。いびきは本人よりも周囲の人にとって辛いことがほとんどですが、呼吸が止まっている無呼吸の状態が多い睡眠時無呼吸症候群の人は心臓病や脳卒中などになりやすくなるなど本人にとって大変負担のかかる状態だからです。
顔の動きが悪い
顔の動きが悪くなった場合、顔面神経(顔の筋肉を動かす神経)麻痺という病気です。顔面神経は脳から出てくる神経ですが、脳に問題がある場合(中枢性といいます)と脳を出てから顔の筋肉に届く途中に問題がある場合(末梢性といいます)があります。ほとんどが末梢性の顔面神経麻痺です。顔面神経は脳を出ると耳の中を通ったあと耳の下から出てきて顔に届くため耳鼻咽喉科で診る病気になります。
末梢性の場合でも原因はさまざまですが、もともと体の中にいたヘルペスウイルスが原因になることがほとんどです。ヘルペスウイルスの種類によって「ベル麻痺」とか「ハント症候群」と呼ばれます。その他、中耳炎や腫瘍が原因になることもあります。
症状は、顔の動きが悪くなって「目が閉じない」「口の閉まりが悪くて飲んだり食べたりしにくい」などですが、原因によっては「耳の奥や後ろが痛い」「聞こえが悪い」「めまいがする」といった症状も伴います。すぐに治療を開始しても初めの1週間位は悪化することがあります。
診断するためには耳の診察や聴力検査のほか血液検査やMRIなどの画像検査が必要になることもあります。
抗ウイルス剤や炎症をおこして弱っている神経の修復を助けるステロイドやビタミン剤などの点滴や飲み薬で治療しますが、治りが悪い場合には手術を行うこともあります。また、中耳炎や腫瘍が原因の場合には原因の病気を治すために手術が必要になることがほとんどです。末梢性の顔面神経麻痺は自然に治ってしまうこともありますが自然に治るかどうかは判断できず、治療開始が遅くなりすぎると治りが悪くなることがあります。
首に腫れがある
おたふくかぜでは耳たぶの下あたりが腫れて痛みも伴います。ふつうは左右とも腫れ、一緒にあごの下も腫れることがあります。同じ場所が片方だけ腫れている場合に成人では腫瘍の可能性があります。
片方のあごの下が食事をする時に腫れてくる場合にはあごの下にある顎下腺(唾液をつくる場所)から口の中まで唾液が通ってくる途中にできた唾石が原因のことがほとんどです。炎症をおこすと痛みを伴います。同じ場所でも腫れたままであれば腫瘍の可能性があります。
首の下の方で真ん中あたりが腫れている場合には甲状腺の病気のことが多く全体的に腫れている場合と真ん中から左右どちらかだけが腫れている場合があります。主な甲状腺の病気は甲状腺でつくられるホルモンに異常がでる病気(バセドウ病など)と腫瘍です。
その他にリンパ節が腫れている場合もあります。炎症を起こしている場合と悪性の腫瘍が原因の場合があります。